もくじ
お焚き上げとは?
お焚き上げとは、必要としなくなったもののうち神仏に関係するもの(お守りなど)・故人の遺品・思い出の品(ぬいぐるみなど)を供養してから浄火し天に還す儀式です。
身近なお焚き上げとして有名なのは、毎年1月15日前後に行われる「どんと焼き」です。「左義長(さぎちょう)」と呼んでいる地域もあり、山形県内では「おさいとう」が一般的です。どんと焼きでは、主にお正月飾りを浄火します。
物には気持ちが宿ると言われ、今は必要としなくなった物でも、かつて大切にしていた物や大切な人が使っていた物をゴミに出すのは気が引けることです。しかし、必要としないとわかっていながら物を放置することも失礼にあたります。お焚き上げは「物に感謝しながら手放す」という古来からの美しい文化なのです。
お焚き上げできるもの
燃やすと有害物質が発生するものや家電・ガラス類は浄火できません。
神仏に関係するもの
神社・寺院で購入したものや、お魂入れを行ったものが対象です。
例:仏壇、仏具、神棚、だるま、お守り、お位牌
故人の遺品
故人が愛用していたものや、火葬の際に棺へ入れることができなかったものを浄火することにより故人へ届けます。
例:着物、洋服、故人宛の年賀状、布団、コレクションしていたもの、愛用の品
思い出の品
大切な人(友人や元恋人など)との思い出に感謝し、手放します。
例)ぬいぐるみ、人形(雛人形など)、写真、プリクラ、アクセサリー、宝石(ダイヤモンドなど)、手紙、手帳、子供の工作物、財布
お焚き上げをするタイミングは?
お焚き上げをするタイミングは人それぞれです。遺品整理や家を片付けたい時など、これまでにお焚き上げをする方が多かったタイミングをご紹介します。
遺品整理
大切な方が使っていたものを全てお焚き上げに出したり、処分する必要はありません。腕時計やお数珠・洋服など、まだ使える状態のものは他の人が大切に使いましょう。故人を身近に感じることができ、供養にもなります。
元恋人への気持ちに別れを告げ新しいスタートをきりたい時
元恋人からのプレゼントやペアで買ったものは処分に困るものの一つです。そのものがある限り、あなたの気持ちはとらわれたままになってしまいます。供養してから手放すことで、元恋人への未練も手放すことができ、気持ち良く新しいスタートをきることができるでしょう。
終活
終活の一つとして、自分が亡くなった時、子供に迷惑をかけないようにと不要なものを整理する方が増えています。整理することで意外なものを発見したり様々な思い出がよみがえってきたりと、思いがけず今までの人生の棚卸ができたという方も多いです。
思い出深いけれど必要がなくなったものをお焚き上げに出してすっきりとこれからの人生を楽しみましょう。
家を片付けたい
押し入れやクローゼットの奥にしまったままになっている「とりあえず残してあるもの」はありませんか?
ものは飾ったり使ってこそ生きてきます。子供が幼い頃に使っていたランドセルやぬいぐるみ、自分の手帳・手紙・年賀状などは感謝をしながらお焚き上げで手放しましょう。